ExpressVPNとNordVPNはどちらも大手VPNプロバイダーですが、日本のユーザーにとってはどちらが優れているのでしょうか。このレビューでは、2大サービスのそれぞれの特徴を検証していきます。
ExpressVPNとNordVPNのどちらかで迷っている方には、NordVPNをおすすめします。現在の割引で非常にお手頃な料金で利用できるだけでなく、当サイトによるスピードテストでも最速級となりました。また、海外から日本のテレビ番組を見るのにもおすすめです。さらに、NordVPNは最上級のセキュリティ機能とノーログポリシーも完備しています。
とはいえ、2024年時点ではExpressVPNも優れたサービスです。料金は若干割高になりますが、キャンペーン中には大幅な割引が利用できます。アメリカ版NetflixやHuluなどとも非常に相性が良く、日本版Netflix、NHKプラス、テレビ朝日、フジテレビ、日本テレビ、テレビ東京など、日本のサービスにも対応します。
機能ごとの綿密な分析で、NordVPNとExpressVPNを正確に比較した結果を以下にまとめました。
まとめ:ExpressVPNとNordVPNの比較
ExpressVPN
|
NordVPN
|
ExpressVPNとNordVPNの料金と割引
ExpressVPN | NordVPN | |
サブスクリプション期間 | 1ヶ月 | 1ヶ月 |
6ヶ月 | 1年 | |
1年 | 2年 | |
特別オファー | 1年プランで3ヶ月無料 | 2年プランで72%割引・3ヶ月無料 |
最高月額 | 12.95ドル | 11.99ドル |
最低月額 | 6.67ドル | 3.29ドル |
1年の料金 | 99.95ドル(実質15ヶ月) | 59.88ドル |
返金保証 | 30日 | 30日 |
両者とも30日間の返金保証を提供しています。当サイトで独自にテストしたところ、どちらもこの保証を守り、理由を聞かれたりサービスが合わなかったことの証明を求められたりすることなく、返金を受けることができました。
ExpressVPNは1年契約で3ヶ月間無料になるため、年間プランを希望の場合はよりお得になります。NordVPNは長期の利用で大幅割引を提供しており、2年間の前払いで月あたりの料金は3.71ドル(2.76ポンド)となります。NordVPNの2年契約には3ヶ月の無料期間も含まれています。
機能
ExpressVPN | NordVPN | |
デバイス同時接続台数 | 5 | 6 |
オペレーティングシステムアプリ | Windows、macOS、iOS、Android、Linux、Amazon Fire、一部ルーター vybrané routery | Windows、macOS、iOS、Android、Linux、Amazon Fire |
デバイスの手動セットアップ | セットトップボックスと特定のルーター | セットトップボックスと一部ルーター |
スプリットトンネリング | あり | Windowsのみ |
無料の追加機能 | Chrome、Firefox、Safariのブラウザー拡張機能 | Chrome、Firefox、Safariのブラウザー拡張機能、広告・マルウェアブロッカー |
ExpressVPNとNordVPNは、Linuxデバイスに簡単にインストールできるコマンドラインユーティリティを提供する数少ないVPNサービスです。また、両社共にWindows、macOS、iOS、Android、Amazon Fireデバイス向けのネイティブアプリを提供しています。
ExpressVPNではWindows、iOS、macOSの日本語アプリが利用できますが、Androidアプリは現在日本語対応していません。NordVPNでは、Mac、iOS、Androidアプリのみ日本語対応しており、Windows版は対応していません。
ExpressVPNには一部のルーターで動作する独自の使いやすいカスタムファームウェアがあり、その点でNordVPNに勝っています。ただし、NordVPNも様々なルーターに手動でインストール可能で、多様な種類のルーターにVPNをインストールするためのチュートリアルも充実しています。
NordVPNのデバイス同時接続可能数は、6台対5台でExpressVPNよりも若干多くなっています。いずれにせよ、ルーターにVPNをインストールした場合は、1台の接続としてカウントされます。
NordVPNにはCyberSecという広告ブロックとマルウェア保護システムが搭載されており、アプリ内でオンにできます。
ストリーミングとNetflix使用の比較
ExpressVPN | NordVPN | |
テレビサービス | ||
Netflix | アメリカ版、オーストラリア版、日本版、カナダ版など、12 を超えるライブラリに対応 | アメリカ版、英国版、日本版、カナダ版など、12 を超えるライブラリに対応 |
Hulu | アメリカ版、日本版 | アメリカ版、日本版 |
Sky Go | 対応 | 対応 |
Amazon Prime Video | 対応 | 対応 |
BBC iPlayer | 非対応 | 対応 |
ABC | 対応 | 非対応 |
CBS | 対応 | 対応 |
NBC | 対応 | 対応 |
ITV | 対応 | 対応 |
Channel 4 | 対応 | 対応 |
地域制限のあるストリーミングサイトのブロック解除に関しては、ExpressVPNとNordVPNのどちらも十分な性能を発揮します。どちらを使用しても、国外からアクセスできないストリーミングプラットフォームはほとんどありません。どちらも日本にサーバーがあり、海外からNHKプラス、テレビ朝日、フジテレビ、日本テレビ、テレビ東京などの日本のテレビサービスにアクセスできます。
両プロバイダーはどちらもNetflixと非常に相性が良く、当サイトのテストではNordVPNの場合すべてのサーバーからアクセスできました。ただし、サーバーの所在地に対応するライブラリのブロックを解除できない場合、NordVPNは自動的にアメリカ版Netflixのライブラリにリダイレクトします。
Kodiボックスを利用しているなら、どちらのVPNでもテレビサービスの地域制限を回避できます。ExpressVPNにもNordVPNにもKodiボックスにインストールできるアプリはありませんが、PCやVPNルーターからVPN接続を共有するためのセットアップガイドが用意されています。さらに、それぞれのプロバイダーで多くのVPNプロトコル(下記参照)が利用できるため、特定のKodiボックスがOpenVPNをサポートしていない場合でもたくさんの選択肢があります。
コンピューターでKodiを使用している場合、デバイスにインストールされたExpressVPNまたはNordVPNのネイティブアプリでジオロケーションを制御することも可能です。
中国
ExpressVPNとNordVPNのどちらも中国で優れた性能を発揮します。ExpressVPNのメインサイトは中国政府によってブロックされているものの、中国のユーザーのための代替アドレスが用意されています。
ExpressVPNは中国でサービスを提供し続けることの難しさをよく理解しており、中国でもサービスは機能しますが、時々停止することがあります。とはいえ、中国政府により新たに導入されたブロックを回避することに関して、この2つのサービスはどちらも確かな実績があります。
セットアップとインターフェイス
ExpressVPN | NordVPN | |
自動セットアップウィザード | Windows、macOS、iOS、Android、Linux、Tomato、DD-WRTルーター | Windows、macOS、iOS、Android、Linux |
主な位置選択 | リストベース | 地図ベース/リストベース |
追加の設定ページ | あり | あり |
モバイルでの使用 | 可能 | 可能 |
ExpressVPNアプリは小型で、PCやMacで使用する際にもモバイルのような軽さが特長です。設定とサーバーはそれぞれ独自の画面があり、全てがすっきりと整理されています。最近使用したサーバーにメインページから簡単にアクセスできるため、Netflixの特定の地域制限が解除できたサーバーを覚えておく手間が省けるなど、便利に利用できます。
NordVPNのメイン画面には世界地図が表示され、サーバーがある各国にマーカーが表示されます。また、左側(モバイルデバイスでは画面下部)にはリストも表示されます。サーバーリストは汎用サーバーとP2PトラフィックやTor over VPN接続用のサーバーが分けられており、いつでも必要なサーバーが簡単に見つかります。
サーバーと性能
ExpressVPN | NordVPN | |
サーバーがある国の数 | 94 か国 | 59 か国 |
合計サーバー台数 | 3,000 台以上 | 5,200 台以上 |
ExpressVPNはより多くの国にサーバーを展開しているものの、NordVPNは全体的なサーバーネットワークの選択肢が多くなっています。
NordVPNには、ExpressVPNにはないVPNチェーニング(マルチホップVPNまたはダブルホップVPNとも呼ばれる)というサーバー機能があり、これはトラフィックを2つのサーバーにルーティングし、パケットを二重に暗号化するものです。興味深いセキュリティ機能ですが、接続が多少遅くなってしまいます。また、NordVPNではTorネットワークを通過する前に同社のサーバーを経由してデータをルーティングすることもできます。
各VPNプロバイダーがサーバーを展開している国のリストはこちらをご覧ください:ExpressVPNのサーバー、 NordVPNのサーバー。どちらのVPNプロバイダーも日本にサーバーがあり、日本のIPアドレスを取得できます。 これにより、VPNで保護された状態で現地のサービスを利用できます(海外から日本のインターネットバンキングなど地域制限のあるサービスにアクセスすることも可能です)。
ExpressVPN | NordVPN | |
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Albania | ✔ | ✔ |
Algeria | ✔ | |
Andorra | ✔ | |
Argentina | ✔ | ✔ |
Armenia | ✔ | |
Australia | ✔ | ✔ |
Austria | ✔ | ✔ |
Bahamas | ✔ | |
Bangladesh | ✔ | |
Belarus | ✔ | |
Belgium | ✔ | ✔ |
Bhutan | ✔ | |
Bolivia | ✔ | |
Bosnia and Herzegovina | ✔ | ✔ |
Brazil | ✔ | ✔ |
Brunei Darussalam | ✔ | |
Bulgaria | ✔ | ✔ |
Cambodia | ✔ | |
Canada | ✔ | ✔ |
Chile | ✔ | ✔ |
Colombia | ✔ | |
Costa Rica | ✔ | ✔ |
Croatia | ✔ | ✔ |
Cyprus | ✔ | ✔ |
Czech Republic | ✔ | ✔ |
Denmark | ✔ | ✔ |
Ecuador | ✔ | |
Egypt | ✔ | |
Estonia | ✔ | ✔ |
Finland | ✔ | ✔ |
France | ✔ | ✔ |
Georgia | ✔ | ✔ |
Germany | ✔ | ✔ |
Greece | ✔ | ✔ |
Guatemala | ✔ | |
Hong Kong | ✔ | ✔ |
Hungary | ✔ | ✔ |
Iceland | ✔ | ✔ |
India | ✔ | ✔ |
Indonesia | ✔ | ✔ |
Ireland | ✔ | ✔ |
Isle of Man | ✔ | |
Israel | ✔ | ✔ |
Italy | ✔ | ✔ |
Japan | ✔ | ✔ |
Jersey | ✔ | |
Kazakhstan | ✔ | |
Kenya | ✔ | |
Kyrgyzstan | ✔ | |
Latvia | ✔ | |
Laos | ✔ | |
Liechtenstein | ✔ | |
Lithuania | ✔ | ✔ |
Luxembourg | ✔ | ✔ |
Macau | ✔ | |
Malaysia | ✔ | ✔ |
Malta | ✔ | |
Mexico | ✔ | ✔ |
Moldova | ✔ | ✔ |
Monaco | ✔ | |
Mongolia | ✔ | |
Montenegro | ✔ | |
Myanmar | ✔ | |
Nepal | ✔ | |
Netherlands | ✔ | ✔ |
New Zealand | ✔ | ✔ |
North Macedonia | ✔ | ✔ |
Norway | ✔ | ✔ |
Panama | ✔ | |
Peru | ✔ | |
Philippines | ✔ | |
Poland | ✔ | ✔ |
Portugal | ✔ | ✔ |
Romania | ✔ | ✔ |
Serbia | ✔ | ✔ |
Singapore | ✔ | ✔ |
Slovakia | ✔ | ✔ |
Slovenia | ✔ | ✔ |
South Africa | ✔ | ✔ |
South Korea | ✔ | ✔ |
Spain | ✔ | ✔ |
Sri Lanka | ✔ | |
Sweden | ✔ | ✔ |
Switzerland | ✔ | ✔ |
Taiwan | ✔ | ✔ |
Thailand | ✔ | ✔ |
Turkey | ✔ | ✔ |
Ukraine | ✔ | ✔ |
United Arab Emirates | ✔ | |
United Kingdom | ✔ | ✔ |
United States | ✔ | ✔ |
Uruguay | ✔ | |
Uzbekistan | ✔ | |
Venezuela | ✔ | |
Vietnam | ✔ | ✔ |
当サイトの最新のスピードテストでは、NordVPNとExpressVPNのどちらも上位10位以内に入る高速のプロバイダーでしたが、両社にはかなり大きな差があります。ExpressVPNの新しいLightwayプロトコルの平均ダウンロード速度は329 Mbpsでした。NordVPNはさらに速く、新しく登場したNordLynxプロトコルにより平均速度は369 Mbpsでした。
No value | NordVPN |
ウェブサイト | NordVPN.com | 平均接続速度 - 北米 (米国) | 460 Mbps | 平均接続速度 - ヨーロッパ (英国) | 349 Mbps | 平均接続速度 - アジア(香港) | 299 Mbps |
---|---|
最安月額 | $2.99 – 2年プランで74%オフ |
No value | ExpressVPN |
ウェブサイト | ExpressVPN.com | Average Connection Speed - North America (USA) | 319 Mbps | 平均接続速度 - 北米 (米国) | 136 Mbps | 平均接続速度 - ヨーロッパ (英国) | 134 Mbps |
---|---|
最安月額 | $4.99 節約: 2 年プランでは 61% + 6 か月無料 |
セキュリティの比較
ExpressVPN | NordVPN | |
VPNプロトコル | OpenVPN、Lightway、L2TP、IKEv2 | OpenVPN、NordLynx |
OpenVPNデータ暗号化 | AES-256 | AES-256 |
OpenVPN制御チャネル暗号化 | RSA-4096 | RSA-2048 |
クローキング技術 | CBC | Obsfproxy |
追加の通信保護 | ダブルホップルート | |
リーク対策 | DNS, WebRTC, IPv6 | DNS, WebRTC, IPv6 |
アプリのセキュリティ | キルスイッチ(デスクトップ) | キルスイッチ(デスクトップとiOS)、自動Wi-Fi保護、広告ブロック、マルウェアスキャン |
DNSステータス | プライベートDNS | プライベートDNS |
ExpressVPNとNordVPNはどちらも、インターネットトラフィックを保護するのに複数のVPNプロトコルを提供しています。ExpressVPNはOpenVPN、IKEv2、L2TPの接続が可能で、さらにスピードとセキュリティを兼ね備えた独自のプロトコルであるLightwayがあります。また、軽量であることからデバイスのバッテリーへの負担も少なくなります。
NordVPNにもNordLynxという独自のプロトコルがあり、デジタルセキュリティで大きな注目を浴びているWireGuardをベースにしています。NordLynxはOpenVPNよりも監査が簡単であり、特に利用するサーバーが遠距離にある場合により高速に使用できます。
両社とも256ビット鍵によるAES暗号化を使用しています。この暗号は解読不可能なため、鉄壁のオンラインセキュリティを提供します。ExpressVPNは制御チャネルのセキュリティにおいて若干の優位性があります。この暗号はセッションの確立とAESキーの配布を保護するために使用されます。NordVPNとExpressVPNは両社ともこのチャネルにRSA暗号化を使用していますが、NordVPNが2,048ビット鍵を使っているのに対して、ExpressVPNはより長い4,096ビット鍵を使用しています。
このレベルのセキュリティは特に中国にいる場合に重要となります。中国当局は現在1,024ビット鍵のRSAを解読でき、現在は2,048ビット鍵に取り組んでいると考えられています。もしそれが実現した場合、NordVPNのセキュリティも中国では全く無意味になりますが、それにはまだしばらく時間がかかるでしょう。ExpressVPNは制御チャネルを厳重に暗号化することで、完全なセキュリティを確保しています。
どちらのサービスも暗号化されたパケットにスクランブルをかけ、暗号化された通信の中で繰り返しのデータがパターンを作ることを防いでいます。
DNSコールは暗号化されていないため、コンピューターにインターネットサービスプロバイダー(ISP)が指定するデフォルトのDNSサービスを使い続けた場合、アクセスした全てのウェブサイトがISPやハッカー、政府の諜報員などによって監視される可能性があります。幸い、ExpressVPNとNordVPNはどちらも全てのDNS参照が暗号化されたトンネルを通過するように強制し、Web上で第三者がユーザーの活動を監視できないようにしています。
両プロバイダーともアプリでは同じセキュリティオプションを提供し、実際のIPアドレスの漏えいを防いでいます。どちらのアプリもOS起動時にスタートアップするよう設定し、コンピューター上で常時実行されるようにできます。
どちらのアプリにもキルスイッチオプションがあります。この機能は意図せずVPNを切断した状態でブラウズすることを防ぐためのものです。NordVPNでは通常のキルスイッチだけでなく、特定のアプリのみ対象とするキルスイッチを選択することもできます。ExpressVPNにはアプリ単位のオプションはありませんが、全てのアプリでスプリットトンネリングが提供されています。これにより、VPNを回避するアプリを指定し、それ以外の全アプリを保護し続けることができます。
プライバシー
ExpressVPN | NordVPN | |
本社所在地 | 英領ヴァージン諸島 | パナマ |
接続ログ | 一部あり | なし |
アクティビティログ | なし | なし |
登録時のユーザー情報 | メールアドレス | メールアドレス |
匿名決済 | ビットコイン | ビットコイン、イーサリアム、リップル |
ExpressVPNは、英領バージン諸島にあり、データ保持法の適用外です。一方で、NordVPNはパナマに本社があり、著作権法の義務からセキュリティ上の懸念があります。でも、NordVPNはパナマにサーバーがないため、政府からの圧力を受けることはありません。
ロギングポリシー:
- 両VPNともに、アクティビティのログは残さないと主張しており、アクセスしたサイトやダウンロードしたデータを追跡することはありません。
- NordVPNは、ユーザーの行動を特定しかねない使用や接続のログを残しませんが、社内使用のためモバイル広告のIDは収集しています。
- ExpressVPNは、集約された接続ログを残しますが、IPアドレスなどの個人情報は保管しないと保証しており、匿名性が確保されています。
アカウント作成時の匿名性:
- クレジットカードで支払いをすると追跡される恐れがありますが、両社ともに匿名性を確保するため仮想通貨での支払いが可能です。
- ExpressVPNには、様々な支払いの選択肢があり、例えば、未使用のカードや、身元に紐づけられていないプリペイドカードなどが可能です。
- 両社とも、電子メールアドレスが必要ですが、使い捨てのアドレスでもOKで、匿名のアカウントが可能です。
トレント:
- 両VPNともに、トレントは使いやすく、トレントユーザー向けに強力なプライバシーを用意しています。カスタマーサポートが、P2Pのセットアップを手助けしてくれます。
言い換えれば、ExpressVPNとNordVPNは両社とも堅牢なプライバシー機能を提供しており、オンラインでのアクティビティでの匿名性とセキュリティを優先したいユーザーに最適です。そのため、このセクションでは両プロバイダーを一緒に説明しています。
セットアップ
ExpressVPN | NordVPN | |
アドレスの割当 | 共有 | 共有 |
固定IPアドレスの使用 | 不可 | フランス、ドイツ、オランダ、英国、米国で可能 |
NATファイアウォール | あり | あり |
VPNはプロバイダーによってIPアドレス秘匿に異なる方法を使用しますが、ExpressVPNとNordVPNはどちらも共有アドレス方式を採用しています。この方法では、ユーザーが発信する全てのトラフィックがVPNサーバーのIPアドレスでラベル付けされ、同時にそのサーバーに接続している他のすべてのユーザーもそのサーバーのIPアドレスで識別されるようになります。アクセス先のWebサイトからのアクティビティを発信元まで辿ろうとしても、VPNサーバーに到着した時点でどのVPNユーザーがその要求を発信したのかを特定することはできません。
共有IPアドレスのシステムは、「ポートアドレスマッピング」(PAT)と呼ばれるシステムで管理されています。VPNの中にはNATファイアウォールで保護しているものがあることをご存知の方もいるかもしれませんが、これも実はPATです。アドレス変換システムによって、ゲートウェイの背後にあるIPアドレスを特定することができず、自動的にファイアウォールが作られます。ExpressVPNとNordVPNはどちらもNATファイアウォールによる保護を提供しています。
特定の状況では独自のプライベートIPアドレスが必要となる場合があり、これは特に受信接続を受け入れたい際に重要となります。この場合、NATファイアウォールは接続に適用されません。独自のサーバーをセットアップする場合は、プライベートな固定IPアドレスが必要になります。これは自身のWebサイトやゲームサーバー、Plexサーバー、または自身のクラウドデータストレージシステムのホスティングなどに使用されます。
ExpressVPNでは固定IPアドレスは取得できませんが、NordVPNでは年間70ドル(52.20ポンド)の追加料金でこのサービスを利用できます。IPアドレスは、英国、米国、オランダ、フランス、ドイツのものから選択でき、実際の居住地や所在地は関係ありません。
どちらのVPNもある程度のDDoS対策が期待できます。これはDDoS攻撃を仕掛けるにはまずターゲットのIPアドレスが必要になるためです。VPNを使用すると、接続しているVPNサーバーのIPアドレスのみが検出され、実際のIPアドレスを特定することはできなくなります。その結果、攻撃を仕掛けるユーザーはVPNサーバーを攻撃することとなります。ExpressVPNとNordVPNはどちらも未承認リクエストをすべて拒否するNATファイアウォールを備えているため、VPNサーバー自体がDDoS攻撃から保護されています。
カスタマーサービス
ExpressVPN | NordVPN | |
ライブチャット | あり | あり |
チケットサポート | あり | あり |
メールサポート | あり | あり |
メールサポートの応答平均所要時間 | 49分 | 3時間45分 |
電話サポート | なし | なし |
検索可能なナレッジベース | あり | あり |
ビデオガイド | あり | あり |
ExpressVPNとNordVPNはどちらも業界随一のカスタマーサポートを提供しています。両社ともWebサイト上にライブチャット機能を備え、知識豊富な専門担当者が常駐しています。各サービスのチャットシステムを定期的に利用したところ、ExpressVPNがより早く対応を受けられることが分かりました。NordVPNとExpressVPNの両方で、日本語などの言語でのコミュニケーションを可能にする翻訳機能が備わっているのも便利です。
当サイトは各プロバイダーのメール対応についてもテストしました。ExpressVPNとNordVPNはストリーミングに関する簡単な質問に対して、迅速かつ分かりやすい回答を提供しました。ExpressVPNにDNSリークに関する単純な質問をしたところ、直接答えることなく大量の関連情報を提供するといった若干の問題はありましたが、フォローアップしたところ迅速な回答が得られました。平均回答時間はExpressVPNが1時間40分だったのに対し、NordVPNは3時間24分と若干劣りました。以下は、それぞれに3つの質問をした結果です。
ExpressVPNの結果
ExpressVPN | |||
質問 | 最初の応答時間 | 送ったメール数 | 質問は解決したか |
ExpressVPNで英国のNetflixは見られるようになるか? | 1時間24分 | 1 | 解決 |
DNSリークに関する保護はあるか? | 2時間29分 | 2 | 解決 |
ビットコインで支払った場合、期間満了時に自動的に請求が来るか? | 1時間8分 | 1 | 解決 |
NordVPNの結果
NordVPN | |||
質問 | 最初の応答時間 | 送ったメール数 | 質問は解決したか |
NordVPNで英国のNetflixは見られるようになるか? | 1時間24分 | 1 | 解決 |
DNS漏えいに関する保護はあるか? | 3時間49分 | 1 | 解決 |
ビットコインで支払った場合、期間満了時に自動的に請求が来るか? | 4時間59分 | 1 | 解決 |
名誉のために付け加えると、どちらのVPNサービスも全ての質問に返答しています(一部のVPNには回答しないものもあります)。回答に長い時間がかかった場合もあるように見えるかもしれませんが、業界水準ではかなり早いほうとなっています。
ExpressVPNとNordVPNには、専用の静的IPアドレスがありますか?
NordVPNは、専用の静的IPアドレスを提供しており、ユーザーは追加料金でレンタルできます。これらの専用IPアドレスは、日本、米国、英国、オランダ、ドイツやフランスなど数か国で利用できます。一方で、ExpressVPNは専用静的IPアドレスは提供しておらず、匿名性を強化するため共有IPアドレスのみを用意しています。オンラインバンキングなどのアクティビティまたは企業ネットワークへのアクセスに固定IPアドレスが必要な場合、その専用IPアドレスサービスを考えればNordVPNの方がよいオプションです。日本で静的IPアドレスを提供するVPNが必要な場合、必ずNordVPNを選ぶようにしてください。
軍配が上がるのは、NordVPN
ExpressVPNは、回線速度と地域制限のかかったNetflixや海外からの日本のテレビサービスへのアクセスに関して、ほとんどのライバルを凌駕する汎用性の高いサービスです。プライバシーも強固で、毎月少しばかり多く料金を支払うことを気にしないユーザーにとっては素晴らしい選択肢となるでしょう。
とはいえ、当サイトではNordVPNをおすすめします。その理由は、より高速で、より多くのサーバーが利用でき、ExpressVPNよりもセキュリティ設定をより詳細に制御できるためです。強力なブロック解除と専用IPアドレスのオプションにより、日本や海外のコンテンツをストリーミングする際も確実です。
ExpressVPNとNordVPNはどちらも30日間の返金保証を提供しているため、ご自身でその性能を確かめることができます。どちらのVPNサービスを選ぶにせよ、きっと満足できることでしょう。
ExpressVPNとNordVPNを比較する方法:Comparitechの方法論
ExpressVPNやNordVPNなどの一流のVPNを比較して選ぶのは簡単なことではありません。これがComparitechが、本当に問題となるファクターに着目して両社の比較を行っている理由です。
- グローバルな存在感: 各VPNのサーバーネットワークを調べました。多様な場所で稼働しているサーバー台数が多ければ、地域制限されたコンテンツのロックを解除できる可能性が高まり、高速な最寄りの接続先を見つけることができるようになります。
- 回線速度の問題;バッファリング無しでストリーミングやダウンロードをするために、世界中のサーバー上で徹底的なスピードテストを行って、最速VPNを見つけ出しました。
- ブロック解除能力:VPNは、 Amazon Prime Video, BBC iPlayerやDisney+などの人気のあるストリーミングサービス上に課せられた制限を一貫して解除できますか?Comparitechでは、これらのプロバイダーをテストしています。
- セキュリティ第一:高度な暗号化プロトコルを調査し、オンラインでのアクティビティを保護するため、DNS/IPアドレスのリークをチェックしています。
- プライバシー優先: 各プロバイダーのロギングポリシーを綿密に調査しています。データを安全に保護するには厳格なノーログポリシーが欠かせませんが、ExpressVPNとNordVPNは両社ともこれを実現しています。
- 使いやすい体験:各種のプラットフォームにわたって両社のアプリの直観性を評価しています。また、助けが必要になった場合のカスタマーサポートの対応もテストしています。
- コストパフォーマンス; 料金が全てではありませんが、コストパフォーマンスは重要です。サブスクリプションプランを比較し、返金保証を探して、お金を無駄なく使えるように割引クーポンすら検索しています。
ExpressVPNやNordVPNなどのVPNの詳細なテスト方法に関心をお持ちの場合は、「Comparitechでのテスト方法」ページにアクセスすれば、 舞台裏を覗くことができます。
NordVPNとExpressVPN の比較に関するよくある質問
NordVPNは難読化サーバーを使用している?
NordVPNでは、ユーザーのオンラインでの匿名性をさらに高めるために、難読化された特殊なサーバーにアクセスできます。さらに、この機能は全てのアプリに搭載されているため、使用するデバイスに関係なく安全にブラウジングできます。難読化サーバーを使用する場合は、NordVPNのナレッジベースで各オペレーティングシステムのセットアップガイドを確認できます。
ゲーム機に適しているのはNordVPNとExpressVPNどちら?
まず、Xbox、PlayStation、Nintendo Switchなど主要なゲーム機は現在NordVPNとExpressVPNのどちらのアプリも提供していません。ルーターに直接VPNをインストールする必要があります。ExpressVPNはこの目的のためにカスタムファームウェアを提供しており、簡単に設定できます。また、地域制限のあるアプリやサービスのブロックを解除したいだけなら、どちらのVPNでもスマートDNS機能を利用できます。どちらが優れているかという明確な答えはなく、ユーザーのニーズによって異なります。どちらを選んでも安心してゲームやストリーミングを楽しめます。
ExpressVPNが今までにハッキングされたことはある?
理論的には、攻撃者が十分な決意を持っている場合はどんなソフトウェアもハッキングすることが可能と言えます。とはいえ、現時点でExpressVPNがデータ漏えいやプライバシーに関する問題を起こしたことはありません。ちなみに、ExpressVPNは個人を特定できるようなデータを一切記録していません。つまり、たとえハッキングされたとしても、どのユーザーがどのサイトにアクセスしたかを知る手段はないため、プライバシーが保たれます。
ExpressVPNとNordVPNは、どちらが消費者に人気?
両社ともユーザーデータを公表していないため正確な回答はできませんが、ExpressVPNはGoogle Playで約18万回ダウンロードされており、さらにApp Storeで112,000回のダウンロードを記録しています。一方、NordVPNはGoogle Playで約35万回、App Storeで146,000回という数字を出しています。
ただし、この測定方法にはいくつかの問題があります。まず、このダウンロード数にはWindows、MacOS、Linuxのユーザーが含まれていません。第二に、一部のユーザーが全てのデバイスにサービスを複数回インストールしている可能性もあります。ただし、NordVPNが許可している同時接続台数はExpressVPNよりも1台多いだけなので、これがインストール数の多さの要因はこれだけではないでしょう。つまり、少なくともモバイルデバイスでの人気はNordVPNに軍配が上がるようです。
VPNアプリが使いやすいのはどちら?
嬉しいことに、ExpressVPNとNordVPNのどちらを選んでも、高機能な使いやすいアプリを利用できます。どちらも特に使いにくいということはなく、それぞれの長所があります。例えば、ExpressVPNにはブラウザー拡張機能があり、ブラウザーからメインアプリを直接操作できます。一方、NordVPNではメイン画面から離れることなくあらゆるサーバー(プライバシーが最適化された特殊なサーバーを含む)に接続できます。どちらも間違った選択ではなく、最終的には個人の好みによります。
Android TVに適しているのはExpressVPNとNordVPNのどちら?
ExpressVPNとNordVPNのどちらもAndroid TVの利用に適しており、どちらが優れているかは利用者のニーズによって異なります。インターネットが遅く、接続に負荷が少ないVPNをお探しなら、ExpressVPNがより良い選択肢かもしれません。一方で、地域制限のあるストリーミングサービスのブロック解除に興味があるなら、NordVPNがより安定した機能を提供します。
まだ決めかねている場合も、どちらのサービスも30日間の返金保証を提供しているため、決める前に実際に試してみることができます。
NordVPNとExpressVPNは、どちらがダークWebに適している?
ExpressVPNは日常的なブラウジングには優れているものの、ダークWebに足を踏み入れようと考えているならNordVPNの使用をおすすめします。NordVPNはExpressVPNとほぼ同等の速度でありながら、プライバシー機能がさらに優れています。
NordVPNの目玉として、特別に最適化されたOnion over VPNサーバーがあり、Torネットワークのメリットを享受できます(ただし、スクリプトブロック、httpsの施行、ノーCookie、アンチフィンガープリントなどのTorブラウザーの他の機能はありません)。さらに、NordVPNはトラフィックを暗号化し、より一層の保護も提供します。
NordVPNとExpressVPNのデータ取り扱いのレベルは?
VPNがログを記録しないと主張していても、それが真実かどうかを見極めるのは簡単ではありません。その点、NordVPNは独立した第三者機関による定期的な監査が行われているため、その証明は明確であるように思われます。NordVPNが保存するデータはメールアドレスと決済情報のみであり、こうした情報はいずれも、自身でアクセスするWebサイトで入力をしない限り、ユーザーのオンラインアクティビティに結びつけられることはありません。
ExpressVPNはトラブルシューティングと最適化の目的で一定のデータを記録していますが、NordVPNと同様の水準のプライバシーを提供しています。記録するデータには、接続の日付(時刻ではない)、使用したサーバー、24時間の総使用帯域幅、接続時の所在国などが含まれ、こうした情報だけではユーザーを特定することはできません。
さらに、どちらのプロバイダーもビットコインでの支払いを受け付けており、RAM専用サーバーを使用しています。これにより、匿名での登録が可能で、サーバーが再起動されるたびに保存された情報がすべて削除されるようになっています。つまり、どちらのプロバイダーを利用しても、オンライン上で何をしているかを誰にも知られることなく、安全に閲覧できます。
ExpressVPNはNordVPNどちらがトレントに便利?
トレントに最適なVPNはNordVPN ですが、ExpressVPNも大きな引けを取ってはいません。どちらのVPNもP2Pに対応していますが、当サイトが行ったスピードテストでは、NordVPNがより高速という結果が出ています。さらに、NordVPNは唯一P2Pに最適化された専門サーバーを提供しています。とはいえ、ExpressVPNとNordVPNはどちらも帯域幅が無制限で、中断することなく好きなだけトレントを利用できるようになっています。
日本のTVを観るにはどのVPNがおすすめですか?
NordVPNとExpressVPNの両社は、人気のある日本のTV局にアクセスできるサーバーを日本国内で稼働しています。つまり、どちらのサービスを使った場合でも安全です。
ストリーミングの回線速度に関していえば、両社とも見事な成績を残しています。しかし、平均で見るとNordVPNの方が若干高速で、日本のTVをストリーミングするにはわずかに適しているかもしれません。
素晴らしいことに、この両社はセキュリティが高度に完備しています。両社は、堅牢な水準の暗号化とすべての人気のあるデバイス用のアプリを提供しています。そのため、例えば、仕事中にVPNを使用して日本のTVをプライベートに観ることができます。
以下に、日本国内のサーバーに接続した際に、これらのVPNが対応しているサービスのリストを掲載しました:
どちらのVPNのNetflixに対応していますか?
はい。NordVPNとExpressVPNの両社は、複数のNetflixリージョンに対応しています。これには、アメリカ版Netflixを視聴できる米国内のサーバーや、カナダ版Netflixを視聴できるカナダ国内のサーバーが含まれます(これら2か国には、日本より大きいカタログがあります)。さらに、これらのVPNは両社とも、現在のところ、海外から日本版Netflixを視聴でき、休暇で海外に渡航する場合に最適です。
ExpressVPNとNordVPNの比較:日本の消費者にはどちらがおすすめですか?
日本の消費者むけにExpressVPNとNordVPNのどちらを選ぶかに関していえば、両VPNともにユニークな優位点があります。ExpressVPNは、その比類なき回線速度と、アメリカ版Netflix、Huluなどのストリーミングサービスや、U-NEXT、日本版Hulu、AbemaTV、TVer、dTV、Paravi, FOD (フジテレビオンデマンド)、楽天TVやGYAO!などの人気のある日本のプラットフォームのブロックを解除できることで知られています。
一方で、NordVPNは、コストパフォーマンスに優れたオプションで、印象的な回線速度を誇り、休暇中に日本のTVコンテンツをストリーミングするのに最適です。また、同社は、優れたセキュリティ機能とノーログポリシーを影響し、オンラインでのアクティビティを確実にプライベートに保ちます。
日本のユーザー向けのセキュリティとプライバシー機能
ExpressVPNとNordVPNは両社ともに、自身のオンライン上のプライバシーを重視する日本のユーザーの方に欠かせない堅牢なセキュリティ機能を備えています。ExpressVPNは、業界をリードする暗号化、DNSリークとIPv6リーク保護、キルスイッチと厳格なノーログポリシーを提供しています。さらに同社は、複数回の第三者による監査を受けており、そのプライバシーに関する主張を検証しています。NordVPNは、パナマに本拠を構え、同様に、AES256ビット暗号化、キルスイッチや、広告やマルウェアをブロックするCyberSec機能などの強力なセキュリティ対策を提供しています。両社のサービスを使えば、データーのセキュリティとプライバシーが保護されていることを知って、自信を持ち、Web閲覧、ストリーミングやダウンロードを行うことができます。